ロードバイクの「剛性」について知りたい方へ向けた記事となります。
基本的な知識はもちろん、よく混同される「強度」との違い。
- アルミ
- カーボン
- クロモリ
上記素材のロードバイクフレームを購入して乗車した経験をベースに書いています。
みなさんの愛車選びの参考になれば幸いです。
剛性 とは
ロードバイクに触れると出てくる聴き慣れない単語「剛性」とはなんぞや。
ロードバイク購入時に漏れなくショップの定員の方の口から発せられる魔法の言葉。
内心そう思いながら、とりあえず相槌する日々。
ロードバイクに乗りはじめて10年目。
ちょっと「剛性」について調べてみました。
剛性(ごうせい、英: stiffness)とは、曲げやねじりの力に対する、寸法変化(変形)のしづらさの度合いのこと。力に対して変形が小さい時は剛性が高い(大きい)、変形が大きい時は剛性が低い(小さい)という。(出典:Wikipedia)
ふむふむ。
うん。用語としては分かった。
でも、自転車の乗り心地とどう関係してるのかがさっぱりわからん。
もうちょい深掘りして調べてみました。
剛性と乗り心地
「剛性」はロードバイクの乗り心地と関係あります。
フレームへの「自転車を漕いだ時の力」が変わるからです。
- 剛性が「高い」ロードバイク=「変形しにくい」ので漕ぐ力がフレームに伝わる
- 剛性が「低い」ロードバイク=「変形しやすい」ので漕ぐ力がフレームに伝わりにくい
といった感じです。
剛性が「高い」と自転車に漕ぐ力が逃げずにフレームに伝わり、効率的に推進力と変わります。
力が逃げないので体に跳ね返ってくる力も大きい為、一般的には疲れやすくなります。
剛性が「低い」と自転車に漕ぐ力が逃げてフレームに伝わりづらく、効率的に進みません。
力が逃げてくれるので体に返ってくる力も逃げるため、一般的には疲れにくくなります。
一般的に素材別で「剛性」を高い順にみると、
カーボン >> アルミ >>> クロモリ
となるようです。
たまに「バッキバキのカーボン」というのは「剛性」の高いカーボンを指していたのですね。
だいぶ分かってきました。
剛性と強度の違い
私もそう思ってました。
「剛性」と「強度」は全く違う値となります
うーん、、、ややこしい。
ばっくり、表で表すとこんな感じになります。
用語 | 説明 | 例(ガラス棒とプラスティック棒に同じ力を加えた場合) |
剛性 | 変形のしずらさを示す値。 | 「ガラス棒」は曲げたり(変形)しにくいので「剛性」は高い。
「プラスティック棒」は曲げたり(変形)しやすいので「剛性」は低い。 |
強度 | 力に対する耐性を示す値。 | 「ガラス棒」は折れやすいので「強度」が低い。
「プラスティック棒」は折れにくいので「強度」が高い。 |
このように素材によって「剛性」と「強度」は違います。
一概に「剛性が高い」=「強度が高い」とはならない
のが両方の値の関係となります。
車体の設計による部分も大きく、素材の厚みを変えたり
素材を組み合わせるなどしてバランスを取っています。
剛性 選び方
上位グレードのカーボン素材になる程、剛性が「高い」フレームが多くなるので、
高剛性ロードバイク=上位グレードの効果なロードバイク=いいロードバイク
となりますよね。
高剛性のロードバイクは「路面などから跳ね返ってくる力が大きい」という特性があります。
その分「疲れやすい」というデメリットは頭の片隅に入れておくといいかも知れません。
脚力に自信があり、レースなどで勝ちたい方にあったスペックと言えるでしょう。
一方、剛性が「低い」とされるアルミやクロモリは「路面などからの反動力」も小さくなります。
その分「疲れにくい」というメリットとなります。
楽に一定の速度でツーリング・ロングライドを楽しみたい方にあったスペックと言えます。
ロードバイク購入の際、ショップ定員さんから漏れなく聞かれる言葉です。
店員さんの言葉の裏にはこういう意味もあったのですね。
まとめ
ここまでロードバイクの「剛性」について説明してきました。
- 剛性が「高い」と車体が「変形しにくく」漕ぐ力がフレームに伝わり疲れやすい
- 剛性が「低い」と車体が「変形しやすく」漕ぐ力がフレームに伝わりにくいので疲れにくい
- 「剛性」は変形のしずらさを示す値
- 「強度」は力への耐性を示す値
- ロードバイク選びの際は「乗り方」を考えてから「剛性」を考慮すると吉
ぜひ、自分のスタイルにあった「剛性」のロードバイク選んでみてください。
もっと旅が楽しくなるはずです。