お遍路

【お遍路】お遍路ドラマのロケ地も徳島の難所も自転車で満喫してきた(18番~23番)

徳島県には「お遍路ドラマのロケ地」があります!

お遍路(徳島県内)の札所に興味のある方ヘ向けたブログです。

実際にお遍路(徳島県内)を自転車で巡礼した経験をベースに書いています。

  • 実走ルート(Google map)
  • 道中の様子を描いたブログ

を残しましたので、ぜひご利用ください。

では、今回のルートから説明していきます。

お遍路 ドラマ ルート

徳島駅から札所を巡って南下し、美波町経由で県境の鯖瀬までの行くルートです。

「お遍路ドラマのロケ地」にもなった23番札所薬王寺がハイライトです!

18番札所恩山寺、20番札所鶴林寺ではヒルクライムを楽しめます。

21番札所太龍寺へはロープウェイに乗車し、一風変わった体験ができます。

20番札所鶴林寺のダウンヒルは危険なので、荒天時は別ルートの検討してください。

項目 詳細
総距離 105.6 km
獲得標高(のぼり/くだり) 2,200 m / 2,184 m
消費カロリー 1,829 kcal
難易度
満足度

以下、旅の様子となります。

お遍路 ドラマ 徳島駅

徳島駅のハイパーインメイアップ徳島さんを後にし、お遍路を再開する。

今日は徳島県内の「お遍路ドラマロケ地」へ行くのだ。

徳島市内を抜け、室戸方面の表示を目指し進む。

実は高知県、両親の実家があり小さい頃は夏休みによく訪れていた。

おじいちゃんと近所にカブトムシを取りに行っていた頃が懐かしい。

(まさか30歳手前になって自転車で再訪することになるとは人生わからんな。)

自然とペダルを漕ぐ足にも力が入る。

お遍路 18番

18番札所恩山寺は坂の上にある札所。

朝一&完全ノーマークだったよーーーーー

こういう想定外の坂の上にある札所は想像以上のダメージがある。

今日初めての参拝をしに階段を登る。

朝一の境内はとっても静かで心が落ち着く空間。

途中、石段横にあった水子供養の像が圧巻だった。

気になったのでガイドブックを開き、調べてみる。

お寺には山号という「称号」がついている場合がある。

(例えば比叡山延暦寺の「比叡山」の部分が山号。)

恩山寺の山号は「母養山(ぼようざん)」で「母」と縁の深い札所ということだった。

少し寄り道をして調べると背景が見えてくるのもお遍路の要素の一つ。

新しい一面を知り、次の札所を目指して平地を進む。

お遍路 19番

19番札所立江寺に到着。

再びガイドブックを開く。

四国霊場に4つある「関所寺」と呼ばれ、邪悪な心の持ち主は先へ進めないといわれています。

なるほど、じゃあ大丈夫だな。

ドキドキしながら山門をくぐり、参拝していく。

境内には立派な弘法大師像があったのでご挨拶。

旅の無事を祈願した。

ここまで天気にも恵まれ、本当にいい旅ができている。

ただ、次の20番札所鶴林寺への参道は難所らしい。

無事に越えられれればいいのだが。

お遍路 難所 鶴林寺

周りの景色が段々と山になってきた。

焼山寺と似た雰囲気が漂う。

(これは「遍路転がし」の匂いだな、、、)

あの山の上に今から行くのだ。

自転車のヒルクライムはいくつかの要素が絡んで難易度が変わる。

  • 平均斜度
  • 最大斜度
  • 路面状態
  • 交通状況

大体こんな感じだろうか。

「平均斜度」と「最大斜度」はフィジカルを鍛えればなんとかなる要素。

「路面状態」と「交通状況」に関してはフィジカルではカバーできない要素なので特に辛い。

「路面状態がガタガタ」で「車がビュンビュン通る」坂道の場合、走行が困難になってしまう。

「遍路転がし」の坂道は全部の要素が詰まっていることがあるから難所なのだ。

(段々路面状態が怪しくなってきたぞ、、、)

早速、悪路が顔をのぞかせてきた。

がったがたのボッコボコ

(もうちょっとどうにかならんもんかなぁ、、、ぁあ!?)

そんなことを思っていると溝に車輪をとられた。

右ひざ裏に激痛が走る

冷や汗ダラダラと出てくる。

どうやら森の中で筋を痛めたらしい。

周囲を見渡すと12番札所焼山寺のデジャブのような景色。

嗚呼、貧脚、無力。

まだ、お遍路開始4日目なのに、足がすでに限界なのだ。

自転車を跨ごうとすると激痛が走る。

どうしようもないので焼山寺に続き、再び自転車を押しながら登る。

(ことごとく「遍路転がし」に転がされてるな、、、)

もう深い森の中なので、後戻りはできない。

先に進むしかないのだ。

お遍路 20番

(なっ、なんとかたどり着いたぞ、、、鶴林寺、、、)

もう言葉も出ない。

自転車を押しながらの登山は本当に辛い。

「誰も助けてくれない森の中」に身をおかれた時の孤独感半端無い。

まさか二日連続で同じ目に遭うとは思わなかった。

ゆっくりと日陰を歩きながら納経をしていく。

納経を終え、坂を下ると川沿いの道へと出た。

次の21番札所太龍寺まではロープウェイで向かう。

お遍路 ロープウェイ

21番札所太龍寺は標高610mにあり、焼山寺と鶴林寺と並び「徳島三大難所」の一つだ。

ただ、事前に調べると今はロープウェイが麓から出ているとのこと。

(小学生の頃に箱根で乗ったのが最後だろうか。ロープウェイ乗ってみたいな。)

自転車も参道を使えば行けるようだが、行きはロープウェイを選択。

受付で発車時刻を確認する。

  • 定期20分毎(毎時0・20・40分) ※ご利用の際は最新情報をご確認ください。

下りは参道を使う予定なので「片道チケット」を購入。

定刻通りロープウェイが来たので愛車と一緒に乗り込む。

aiko似の女性のガイドさんとおばちゃん観光集団と一緒だった。

ガイドさんがロープウェイの情報をアナウンスしてくれる。

太龍寺ロープウェイは総工費28億円を誇り、全国のロープウェイでも、川と大きな山を二つ越えるのはここだけです。

支柱がスターウォーズのセットみたいで興奮した、ロープウェイの様子はこちら。

天気も良く、景色も綺麗だったのであっという間に時間が過ぎた。

途中で「弘法大師様が修行した岩」もみることができ観光気分を満喫。

約10分程で駅舎が立派な「山頂駅」に到着。

(境内を自転車でいくわけにいかないよな、、、)

とりあえず、駅の裏に自転車を立てかけさせていただくことに。

境内に進んでいく。

お遍路 21番

「西の高野山」と呼ばれる21番札所太龍寺。

標高610mまで登ってきたので、自然豊か。

涼しいを通り越して、少し肌寒い。

境内はとても広大で観光客の方もちらほらいた。

どうやら地元の観光スポットになっている札所のようだ。

紅葉がきれいでなかなか先に進めない。

間違いなく、徳島県内の札所で一番整備されていた。

(お遍路さんだけでなく、観光客が来るのも納得だな。)

大師堂、本堂と参拝していく。

納経所の奥には「龍天井」があった。

本当に龍が天井の木の板に描かれていた。

納経所で御朱印をもらう際に参道の場所を確認。

参道はあっちにあるよ。地図もあるから参考にしてみてね。

案内されたのは納経所の裏手ではないか。

(完全に山頂駅の逆じゃんか、、、)

自転車は山頂駅の裏手に置いてある。

下りはロープウェイは利用しないが、山頂駅に戻ることに。

無事、山頂駅で自転車をピックアップして教えてもらった参道へ向かう。

下りは参道の方が次の札所まで近くて効率がいいのだ。

お遍路 難所 太龍寺

参道の入口に立ち、効率を求め過ぎたことが大誤算だったことに気がつく。

(境内は整備されていたが、参道まで力を入れていなかったのか、、、)

酷道とはこのこと。

向こう側に見えるのは崖。

ついでに苔も生えてる。

  • 傾斜10%以上
  • 落石が転がる路面
  • ガードレールのない狭小な道幅

悪路三拍子が揃っていた。

一瞬でも気を抜けば、崖に転げ落ちること間違いなし。

操作ミスで崖に落ちるのも怖いし、パンクは怖いし、傾斜きついし、、、

思わず文句が声に出る。

しかも地味に長いので、長時間フルブレーキをしていて握力がだんだんなってきた。

  • 足痛い
  • 崖怖い
  • 手痛い

ヘタレ三重苦を抱えながら激坂悪路を下る。

なんとか麓の分岐点に到着。

身も心もすり減った。

ちょっと休憩しようと振り返ると見覚えのある看板が。

(こっこれは水曜どうでしょうに出てきた看板じゃないか、、、!?)

まさか裏手の参道にあったとは。

体はボロボロだけど、気持ちは少し軽くなった。

気持ちもギアも軽くなり、時速10km前後でノロノロ進む。

お遍路 22番

22番札所平等寺に到着。

5月なのに真夏並の日差しが照りつける。

平地の札所のありがたさを身に沁みて感じる。

納経をするも、あまりの渇きに読経の声がかすれる。

奥の階段が印象的な札所。

いや、奥の階段で膝がガクついて印象に残っている札所か。

階段を降りきる頃にはもはや声も出ない状態だった。

(みっ、、、みず、、、)

札所前の自販機で水を購入し、がぶ飲み一気飲み。

本日4本目だ。

(おっ、、、お腹も減った、、、)

エネルギー不足も深刻だったのでコンビニで休憩。

四国のローソンはイートインコーナーも広く日陰まであって本当にオアシスだった。

徳島県の残る札所はあとひとつだ。

最後の力を振り絞って、お遍路ドラマの舞台にもなった目的地へ向かう。

お遍路 ドラマ

お遍路ドラマ「ウェルかめ」の舞台となった徳島県美波町に入った。

ドラマのオープニングにも出てくる「23番札所薬王寺」が町の中心にある。

「ウェルかめ」お遍路宿の倉科カナ演じるヒロイン、浜本波美が奮闘するお遍路ドラマだ。

子供の頃にTVで見て「お遍路」という言葉を初めてドラマで知った。

美波町までは大きく分けて「海側」と「内陸側」のルートがある。

今回は景色がよさそうな「海側のルート」を選択した。

ドラマのロケ地が出てくるかもしれないし。楽しみだな。

あとちょいで海が見えそうなのにトンネルでなかなか見えない。

美波町の看板はさっきから出てきているのに。

ひたっすら緩い傾斜の坂道のルートで疲れている私には酷なルートだった。

(潮のにおいがする。海だ。)

やっと沿岸に辿り着いた。

あの遠くに見えるキノコみたいな建物は見覚えがあるぞ。

あの建物はドラマでみた「23番札所薬王寺」に違いない。

案内板も出てきたし、あともう少しだ。

テンションが上がり、足に力が戻ってきた。

お遍路 23番

徳島最後の札所でもある23番札所薬王寺に到着。

(おぉーードラマで見た景色だーーーー!)

ドラマで見ただけの薬王寺に親近感を覚え、心の中で密かに感動。

しばらく境内をウロウロする。

これまた見覚えのある景色が。

(ドラマのオープニングで映ってた場所だーーーー!)

テンションをおさえつつ、納経をしていく。

そして、瑜祇塔(ゆぎとう)を前にしたときにテンションは最高潮に達した。

おぉーーーーこれがドラマでも見た赤い建物かーーーー!

最後は声が出た。

こうして「発心の道場」とも呼ばれる徳島県のお遍路は完結したのだった。

町民が「ウェルかめ!」と言うのか確認できなかったのが心残り。

お遍路 トンネル地獄

徳島県の札所が終わってもお遍路は続く。

次は高知県室戸岬へ向かう。

(室戸岬まで90kmか、、、)

約100km漕いだ後、一日の終りにこの標識は身にも心にもグッとくる。

室戸岬へはひたすら国道55号線を直進すればOK。

ただ、この辺りの55号線はとにかくトンネルが多い。

途中、トンネル前に立て看板があったので近くに寄ってみる。

どうやらお遍路さん用に「蛍光のバンド」が置いてあるようだ。

(前も後ろもライトを点けているが念には念を、、、)

中身は入っていなかった。

歩きお遍路さんが蛍光バンドを着けて、トンネルの向こう側に渡ったのだろう。

トンネル内で後ろからトラック等の大型車が来ると本気で怖い。

ロードバイクは軽量なので、トンネル内で風圧の影響をもろに受けて転倒しそうになるのだ。

かといって、ほとんどのトンネルが歩道がなく、車道を走らざるをえない。

55号線で完全にトンネル嫌いになった。

そして、私の足は自転車を漕ぐのが嫌になったようだ。

お遍路 ドラマ 接待

トンネルでトラックの恐怖に打ち勝つため、がむしゃらに漕いだのが良くなかった。

(完全に足が限界だ、、、)

湿布薬を買いに商店に駆け込み、店員のおばちゃんに在庫を確認。

あのー、湿布は置いてますでしょうか?

おばちゃんは丁寧に答えてくれた。

「ごめんね。ないんよ。」

そうですか、、、ありがとうございます。

私の絶望オーラを察してか、近くの馴染み客から情報収集をしてくれた。

この先に「スーパーに入っている薬局」か「町の薬局」にあるらしいよ。

本当にありがとうございます。

お礼をして、店の外に出る。

「スーパの方は潰れたかもしれない!」

と伝えにわざわざ駐輪場まで追いかけてきてくれた。

(徳島人、優しすぎます、、、)

完全に四国の魅力を感じていた。

もう半分おばちゃんに惚れてました。

お遍路 ドラマ 薬局

おばちゃんが言っていた「町の薬局」へ到着。

入口の前で駐輪しているとお姉さんが店先に出てきた。

いらっしゃいませ。

どうやら店員さんのようだ。

湿布、ありますか?
ありますよ。
(助かったーーーーーー)

無事に湿布を手に入れ、お姉さんがお見送りの神対応。

ビアンキの白、カッコいいですね。

一瞬「ビアンキ」が「お兄さん」に聞こえたのは疲れていたからだろう。

どうやら、お姉さんも自転車乗りのようだ。

(そういえば、店内にCOLNAGOマウンテンバイクがあったな。)

しばし、お姉さんと自転車談義で盛り上がる。

(おばちゃん、本当にありがとう。忘れてないよ。)

県境で怒涛のお接待ラッシュを受け、エネルギーを補充。

おかげであっという間に宿に到着した。

お遍路 ドラマ 海岸

今日は薬王寺から約25km程にある県境の民宿高砂をネット予約していた。

民宿に一人で宿泊するのは初めてだったのでドキドキする。

(大丈夫かな、、、怖いご主人だったらどうしよう、、、)

心配はすぐ杞憂に終わった。

とても感じの良いご主人で自転車は倉庫に置かせてもらうことに。

早速、お風呂が沸いているとのことで、ゆっくりとお湯をいただく。

あー極楽だー!

思わず風呂で声が出た。

お風呂からあがるとご主人に話しかけられる。

どうやら、民宿の目の前に夕焼けが綺麗な「日本百選のビーチ」があるらしい。

部屋で布団に倒れこみたい気持ちを押さえ、行ってみることに。

お遍路 大砂海水浴場

快水浴場百選にもなっている「大砂海水浴場」がご主人おすすめのビーチだった。

海風が心地良く、何より海が綺麗だ。

貝の砂浜。

さざ波で心が和む。

日本百選に選ばれるのも納得。

宿に戻ると夕飯が出来たとのこと。

美味しい夕食をいただきながら、女将さんとおしゃべり。

この前、清原が目の前の55号線を通ったそうだ。

明日も朝が早いので部屋に戻って布団に入る。

(あの巨漢で歩き遍路は相当膝にくるだろうな。)

そんなことを考えていたらあっという間に眠ってしまった。

 

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